ターニングポイント:欧州CL決勝@パリ

果たして、あの瞬間にこの試合のターニングポイントがあったのか…

前半18分、ロナウジーニョからパスを受けたエトーがエリア正面でドリブル。GKレーマンが飛び出し手でエトーを倒すもののこぼれ球をジュリーが無人のゴールに押し込みゴール。

この場面で重要なのは
レーマンのファウルを取り得点を取り消しにする
あるいは
�ファウルを流してバルサの得点とする

結果的に審判はを選択して、CLの連続無失点記録を継続していたレーマンの記録はレッドカードを頂戴して途切れてしまったが、結果的にこの判断が試合をさらに盛り上げたのかもしれない。そんなことを考えている。

圧倒的にボールを支配するバルサに対して、アーセナルはエリア前とさらにもう1つ前に2枚の網を広げ、バルサのパスワークが危険地帯に入り込むことを阻止することに成功し、逆にセットプレーからキャンベルのヘッドで先制。そんな前半。

後半は逆に、バルサの采配がピタリと的中する。エジミウソンに替えてイニエスタを投入することで、パスの出し手、受け手の選択肢が増える。ラーションを投入することでエトーを左サイドに回しロナウジーニョのプレイエリアを広げる。ベレッチを投入することで両サイドをワイドに活用する。前半から網を乱さないことに集中したアーセナル側の足が止まり始めた後半30分からの2得点。中央でボールを流したラーション→左サイドから走りこんできたエトーのゴール(後半31分)。右サイドに流れたラーションの折り返しを受けたのは右サイドからオーバーラップしてきたベレッチ(後半36分)。

前半は、退場者を出すという想定外のことが起きながらも徹底してバルサのボール回しを寸断したアーセナルの采配の勝ち、逆に後半は欧州屈指の守備網を破るために攻撃的なカードを切ってそれが功を奏したバルサの采配の勝ち。

普段戦術とフォーメーションばかりに注目してしまう私は、改めてサッカーにおいて選手の能力や連携といったミクロレベルの戦術と共に少しマクロな視点で監督のとる戦術や采配の重要性を認識した。強いチームというのは、この両輪が強固なものとなっている。翻って日本代表の場合は…どうなんやろかね。ここでは割愛。

とにかく、そんなことを考えさせられるような素晴らしいゲームの重要なターニングポイントといえば、やはりGKレーマンの退場劇になるのではないか。


バルセロナ2-1アーセナル
〔得点者〕 (ア)キャンベル(37分)
      (バ)エトー(76分)、ベレッチ(81分)


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