国際協力という、険しい山。

以前にアカデミックの道は険しい、なんてことを書いていたと思うけど。(参照:アカデミックの道は険しい道。
今回は、こちらを目指している学生さんは多いんちゃうかな、という意味ではより現実味のある話。

私の大学院が発展途上国を研究対象にしているという性格上、学生の大半が入学前から憧れる職業がある。
国際公務員である。

国際公務員になるためには、という題目のキャリアセミナーを学部時代に聴講した経験から、この職業に就くための要素というものをもう一度洗い出してみる。
(参照:THIS WEEK 関西支店�プライベートの項)
�最低でも修士号以上(博士号あるいはPh.Dならなおさら)
�海外での滞在経験(単なる語学留学ではなく、インターンあるいは海外の大学への留学経験など)


高度な専門性と語学能力(英仏)、これは当然必要なスキルであるとして。
何よりも重要な要素は、多種多様な文化背景に対する理解とそれに基づいたコミュニケーション能力。
まぁ、どの職業でも必要ですが。

国際公務員にしろ、アカデミックの道にしろ、公共性が強い仕事というのは高度な能力と人間性を併せ持たないといけない。そういう意味では、噺家さんの世界に似ているんかな、という気がずっと以前からしている。だから、このブログでも指導教授を「師匠」と書いたり同じゼミの先輩を「兄弟子さん」なんて書いたりしているんやけれど。

ある同期が、mixiで教授に丁稚奉公している日記を書いているのを読んだことがあるが、若手の研究者、あるいは国際機関志望者は研究なり自分の専門分野を追及することも大事なんだけれど、学会に顔を出したりインターンに積極的に出向いたりして自分の顔を広げる努力を怠らないことはそれ以上に大事だったりする。
いわば、コネクションを広げる。そのためには、どの師匠に師事するのか、実はこれも最初の一歩として肝心で。
今ワシントンでインターンをしているある先輩は、世銀出身の先生から「向こうでコネクションを広げてきなさい」とアドバイスを受けていたのを見たことがある。

そういう意味では、チャンスの芽は目の前にいくらでもある。
あとを活かすも殺すも、自分次第なんだよね。
今年も、休校が明けたらすぐオープンキャンパスがやってくる。