自分だけは、自分を裏切ってはいけない



自分だけは自分を裏切ってはいけない。
結果がついてもつかなくても。
周りが自分をどう評価しようとも。
自分は自分なりに精一杯やっているのであれば、堂々と胸を張ればいい。

周りを羨ましく思うこともあるだろう。
自分の不甲斐なさに腹を立てることもあるだろう。
そんな惨めな自分から逃げ出すことは簡単なことだ。
でも、自分を守る最後の砦は、他の誰でもない、自分だけだ。

結果は結果として受け入れる。
自分の課題を見つけ、一つ一つ確実にその課題を消化する。
どんなことがあっても、周りには笑顔で振舞う。
それを繰り返していれば、今日の私よりも明日の私はより幸せになっているはずだ。
人間の真の強さとは、そこから手に入れられるはずだ。


いつからか私は、周りに比べてどうしようもない自分が、どのようにしたら周りに追いつくことができるのかということばかり考えていた。
どうすれば、不甲斐ない自分から大きく成長できるのかということばかり考えていた。

大学院に入学してからの前半の一年間は、それまでの数年間で成長し、周りに追いついていたと思っていた自分がそれはただの虚飾に身を包んでいただけに過ぎないということをこれでもかと言わんばかりに思い知らされた。

周りに追いつくこと。自分が大きく成長すること。
高々数年もがいたくらいでできる芸当なら、誰だって苦労することはない。

何事もさらりとやってのけるセンス。
周りの評価も結果も勝手についてくる運。
今の私に決定的に足りないものであり、おそらく今後一生私が手に入れることはないと考えられるもの。
これもまた、私の運命なんだ。

男らしさとは何だろうか。
もとい、人間としての図太さとはなんだろうか。
センスや運で、人生の荒波を乗り越えられるほど、楽で華やかな人生を過ごせるのなら最高だ。
逆に、センスや運を持ち合わせていない人間は、目の前の課題をコツコツとクリアしていくしかない。しかし、人間としての本質的な図太さって、後者のようにコツコツと取り組んで、時には回り道をしながら身に付けるものだと私は信じている。
ただ、哀しいことに今の社会は、センスや運を持った人間には優しくコツコツ課題をクリアしなければならない人間には容赦がない。

何が平等な世の中やねん。
「格差」の本質って、ここにあるんとちゃうのか。
ある楽曲が漫画のフレーズを盗用したか否かで裁判沙汰になっているが、その内容が言っていることも本質からずれてるし。

私は強い人間になれるのだろうか。
あと何年、あと何を犠牲にすれば、自分の周りがええ方向に回るのだろうか。
これからも、模索し続けなければならない。