The Dream Has Come True, and...

浦和2-0セパハン
(2試合合計3-1)


ここの読者に中日ファンがいたら彼らには失礼にあたるけど、野球でアジア一になるよりもACLでチャンピオンになることのほうが数倍、いや数十倍喜ばしいことで。

国内リーグとACLのような国際試合を同時並行して進めていくことの難しさは、これまでACLに参戦した横浜やG大阪の苦戦ぶりからも明らかだった。
それを浦和は、選手層と資金面の両面で他のJチームを凌駕する規模で克服することができた最初の例となった。

アジアを勝ち抜くことの難しさは、欧州を勝ち抜くことよりも難しいのかもしれない。
それは、リーグのレベルの問題だけではなく、例えば東西で大きく異なる文化の違いであったり、サッカー以外の面での要素が非常に大きい。

その点で、現行ACLに移行してから日本勢としては初めて頂点に立った浦和の健闘を日本人として素直に称えたい。

12月に開催されるFCWCでは、初戦を勝ち抜けば欧州王者のミランへ挑戦できる。
おそらく、初戦はオセアニア代表を破ってまたセパハンとの対戦になりそうな気がするけど、日本での開催だし、浦和から大勢のサポーターが駆けつけるだろう。是非ともホームの利を活かしてミランと真剣勝負できるチャンスをつかんで欲しい。

さて、来季は(予選リーグ免除の浦和を含めて)3チームに出場権が与えられるACL
そう遠くない将来に行われるだろうACLの再編で、日本に与えられる出場枠は4チームに増えるだとかどうだとか言われているけど、仮定の話はさておきACLで再編が行われた際には遅かれ早かれJでも大きな変化が起こるだろう。

例えば、今シーズンも議論を呼んだ所謂「ベストメンバー規定」。
国際試合との掛け持ちが増える中で、試合の質を落とさないために欧州でも使われるターンオーバーが浸透するかもしれない。するとこの規定を見直されなければ毎年同じ議論の繰り返しをするかもしれない。

あるいは、ターンオーバーが浸透しても、常時J1リーグ戦に出場できないサテライト組の問題。
スペインのチーム、または日本ではジェフがそうしているように下部リーグにBチームを参戦させ、若手の育成あるいはサテライトの活性化を図ろうとするチームが増えるかもしれない。

あくまでこれらは私の妄想であるけれど、発足から15年が経ち、国内のサッカー熱が順調に高まっているが、日本のサッカー界全体を考える上でもう1つ上のレベルを目標に、そのために新たに動き始める絶好のタイミングが今かもしれないと考えている。