TRUST & WAIT

部長、ベストTバック賞ありがとうございます。
件の言葉は、もちろん勉強して自己研鑽することの大切さを説きつつもそればかりに力を注ぐのは視野を狭くする、という意味であるそうです。
この言葉を胸に刻んで、頑張ろうかなと思います。

さて、昨日は講義はなかったんですが面白そうなセミナーがあったので聴講しに行きました。

途上国の開発プロジェクトにあたっていかに現地の住民をうまく巻き込むか(参加型開発というそうですが)ということを長年NGOで途上国援助に取り組んでこられた方を講師に招いて講義するという内容。

ここで一番重要なのは、現地住民の要求をうまく汲み上げてそれを計画の履行に活かす。このためには、NGOスタッフと現地住民の相互の信頼関係が不可欠です。


ここで講師の方が取り上げた例が、雌鳥の産卵から雛鳥の孵化までの話。


通常雌鳥が卵を産んでから孵化までに約3週間かかるそうです。その間雌鳥は卵を温めながらその時期を待つんですが、18〜19日を過ぎたあたりになると雌鳥が殻を突き始める。これは、雛鳥が内側から殻を破りやすくするためにする行為で、軽く突いてひびができるとあとは雛鳥が突き始めるのをひたすら待つ。決して雌鳥が殻を破って雛鳥を出す、という行為はしないそうです。


TRUST and WAIT.
動き出すきっかけは作り出すけれど、あとは自発的に動き出すのを信じてじっと待つ。



実際に現地で援助活動をするとき、この心構えが一番大切やというわけです。

ともすれば国際援助活動の現場というのは、援助する側(先進国政府、国際機関、NGOの関係者)が援助を受ける側(途上国政府、機関、地方政府の関係者と現地住民)の上に立っているんだという意識になりがちであるといいます。しかし、上下の関係では現地の人間が本当に何を欲しているのかを理解することはできない。横の関係=対等の立場に立って相手を理解することが最も大切なんだということです。

何だか、とても大切なことを勉強させてもらった、そんな気がします。